定例勉強会 〜 2009年
巡礼の旅が、より実り豊かになる定例勉強会。
道の会は、おかげさまで、巡礼の企画・実施し、また「聖地の旅勉強会」を始めてから来年は早や20年を迎えようとしています。
今年は講師として澤田豊成神父様(聖パウロ修道会)をお願いすることになりました。神父様は、福音書を読みながら、イエスのよき訪れのみ言葉や救いのみわざが、具体的な聖地の地理、風土、文化にどれほど深く根ざしたものであるかを、わかりやすく説き明してくださいます。
聖地巡礼をなさりたい方にも、すでになさった方にも、非常に有意義な興味深いお話です。どうぞご期待ください。
なお、この勉強会は、聖地に興味と関心のあるすべての方々のために開かれています。ご家族・お友達もお誘いください。
心から皆様のご参加をお待ちしております。
道の会 井上弘子 瀬川眞佐子
場所 | サンパウロ宣教センター 4階( JR・地下鉄四ッ谷駅下車 徒歩2分 ) | |
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月日 | 月1回、日曜日( 1月・8月はお休み ) | |
時間 | 14時〜16時( 勉強会教会終了後、主日のミサがあります ) | |
講師 | 澤田 豊成神父( 聖パウロ修道会 ) ・ 井上 弘子( 道の会 ) | |
参加費 | 1500円/回 | |
内容 | 聖書、映像、資料などを用いて、救いの歴史が繰り広げられた「聖書の世界」をご紹介いたします。 | |
──── 定例勉強会についてのお問い合わせは、下記までご連絡ください。 ■ 電 話:03-3379-5571(井上弘子)、049-286-6291(瀬川眞佐子) ■ メール: junrei@michi-no-kai.com |
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- 第1回
- 2月8日
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ベツレヘム
イエス・キリストの誕生の記述は、マタイ福音書とルカ福音書とで相違が見られますが、どちらも「ダビデの町」ベツレヘムと結びつけられています。特に、マタイ福音書1〜2章を読みながら、ベツレヘムでのイエス誕生の意味を考えます。
* ベツレヘム聖誕教会と羊飼いの野
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- 第2回
- 3月8日
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ナザレ
福音書の中で、ナザレはイエスの故郷でありながら、イエスを受け入れない町として批判的な記述がなされています。しかし、ルカ福音書は、マリアへのお告げの場所として、イエスが成長した場所として、またイエスの宣教活動が始まった場所として、ナザレの町に積極的な意味を与えています。ルカ福音書1〜2章、および4・16−30を読みます。
* ナザレ:受胎告知教会・イエス時代のナザレ
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- 第3回
- 4月5日
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ガリラヤ
ガリラヤは、イエスが宣教活動を開始した場所です。イエスは、カファルナウムにあったペトロの家をご自分の「家」とします。また、ガリラヤは、マタイ福音書でもマルコ福音書でも、復活のイエスと出会う場所として、重要な意味が与えられています。特に、マルコ福音書を読もうと考えています。
* ガリラヤ湖とその周辺のイエスゆかりの地:カファルナウム、ペトロの首位権の教会、パンと魚の奇跡の教会など
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- 第4回
- 5月10日
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パレスチナの地に根ざすイエスの教え
イエスの教えは、パレスチナの気候や風土を前提として語られます。気候や風土は、人の考え方、行動様式にも大きな影響を与えます。しかし、わたしたちは、しばしばこの点を意識することなく、わたしたちの枠組みの中で、読み取ろうとします。このような傾向は、たとえばルカ福音書にもすでにその痕跡がうかがえます。「川」の意味、「海」のイメージ、家のつくり、「枝」の種類などについて、関連する聖書の個所を読みながら学ぶことにします。
* パレスチナの気候や風土のはなし
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- 第5回
- 6月14日
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ガリラヤからエルサレムへ
ヨハネ福音書と異なり、共観福音書ではイエスの宣教活動がガリラヤでの活動、ガリラヤからエルサレムへの旅、エルサレムでの活動という直線的な図式で描かれています。この構図を徹底させているのがルカ福音書です。ルカ福音書では、ガリラヤからエルサレムへの旅に、どのようなメッセージが込められているのでしょうか。
* エリコ・ベタニア・ユダの荒れ野のはなし
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- 第6回
- 7月12日
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距離感をはじめとした数量の実感
新約聖書の時代のパレスチナで用いられていた通貨や距離、重量などの単位は、わたしたちにとって親しみのないものです。しかし、聖書のメッセージを読み取るためには、距離や大きさなどを「実感する」ことが不可欠となる個所もあります。福音書のいくつかの個所をとりあげて、実際にそれを実感してみたいと思います。
* イエス時代の生活(住まい・食べ物・農業など)のはなし
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- 第7回
- 9月13日
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エルサレム(1)
エルサレムは、イエス・キリストの受難・死・復活が実現した町であり、聖地巡礼の旅の中心となる町です。今回は、ヨハネ福音書が描くイエスの受難(18〜19章)を読みながら、ヨハネが示すイエスの受難と死の神秘を味わうことにします。
* イエスの受難と復活の道(オリーブ山、ケドロンの谷、シオンの山、十字架の道、聖墳墓教会、エマオへの道)
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- 第8回
- 10月11日
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エルサレム(2)
福音書の中で、エルサレムを最も強調しているのは、ルカ福音書です。ルカ福音書は、エルサレム神殿におけるザカリアへの告知から始まり、エルサレム神殿での弟子たちの絶え間ない賛美で終わっています。弟子たちが復活のイエスに出会う場所もエルサレムであり、その後も弟子たちはエルサレムにとどまるように命じられます。ルカ福音書を読みながら、この福音書が示すエルサレムの意味について考えてみましょう。
* イエス時代のエルサレムと神殿のはなし
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- 第9回
- 11月1日
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エルサレムとカイサリア
聖書を読む者にとっては、エルサレムが中心舞台ですが、ローマ帝国の支配体制の中では、エルサレムはこの地域の中心ではなく、総督府はカイサリアにありました。福音の広がりの過程でも、カイサリアはペトロによって最初の異邦人が洗礼を受けた場所ですし、パウロはここで2年間にわたって幽閉され、ここからローマへ旅立ちました。こうした点を踏まえたうえで、イエスの裁判の場面、またペトロによる異邦人への宣教の場面、そしてパウロがカイサリアで幽閉されていたときの描写を読み直したいと思います。
* カイサリアの歴史と遺跡のはなし
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- 第10回
- 12月13日
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エルサレムからサマリア、そしてローマへ
使徒言行録は、エルサレムから始まり、ユダヤ全土、サマリア、そして全世界へと広がる「み言葉の成長」を描き出します。そして、福音がローマに達し、「全く自由に何の妨げもなく」(28・30)宣べ伝えられる描写をもって結ばれています。このような記述をおこなう使徒言行録の意図をさぐりたいと思います。
* イスラエル・パレスチナ紛争と平和への渇き
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